5月9日 蔓ボケ
我が家はメロンを栽培しています。
メロンもそうですが、スイカとかカボチャなど蔓性の作物は蔓ボケにならないようにといわれます。
蔓ボケとは窒素肥料がききすぎて、栄養成長になり実がつかなくなる状況をいいます。
植物の成長には栄養成長と生殖成長があります。
栄養成長とは葉や茎や根など、植物の体をつくる器官が形成されること。
生殖成長とは花芽や果実など、子孫を残すための器官が形成されることです。
作物ににあった栽培をしなければ、よい作物はつくれないということです。
メロンは実を取ることが目的なので、生殖成長の作物ということになります。
以前、種苗会社の方がこられて勉強会をしたとき、「メロンは♀️です」と言われました。
農業をはじめて間もない頃だったのでその時は意味がわかりませんでした。
今、振り返って考えてみると生殖成長の植物だということだったのですね。
メロンやスイカやカボチャの栽培で、まず大切なことは“着果”をさせることです。
着果とは花が咲いて実がつくことです。
実をつけるためには、肥料をたくさん施して水をじゃぶじゃぶ与えてはいけません。
雌花がつかなかったり、たとえ花が咲いても花粉も出にくくなります。
花粉が出なければいくらミツバチをハウスにいれても交配しません。
蔓ボケにしてはいけないのです。
昨今、結婚年齢も高くなり、結婚しない人が多くなりました。
また、一人あたりが出産する人数も少ないといいます。
社会の栄養状態がよすぎて、蔓ボケ状態なのではないかと思います。
けっこう、真面目に私はそう思っています。
なぜなら、人間も自然の一部であるからです。
私には社会が大きな蔓性殖物に見えるのです。
孫たちが大好きだというので、たくさんのトウモロコシを栽培しています。
イチゴも少しずつ赤らみはじめました。
赤くなるとカラスに狙われそうなので、ハウスに避難しています。