2月19日 卵焼き

私は卵焼きが大好きです。

ご馳走が食べたくなったと言ってつくるのが卵焼きです。

「お前は安上がりやな」といつもいわれます。

母方の祖母は遠くに住んでいたのであまり行ったことがありませんでしたが、数少ない記憶の1コマに祖母の卵焼きがあります。

それまで見たこともないほど大きくて湯気のあがったきれいな卵焼きを祖母がニコニコしながらはこんできてくれました。

その美味しさといったらありません。

熱々でふわふわでほんのり塩味。

卵も自家製だったので、それも美味しさの理由だったかもしれません。

それから卵焼きのとりこになりました。

卵は貴重品なのでなかなか自由には使えません。

高校生のときは焦がさないようにきれいに巻くにはどうしたらいいのか工夫しながらお弁当にいれました。

ひとつの卵を丁寧にといて大事につくりました。

たまに母の許可を得てふたつ使ったときなどは舞い上がる心地です。

大学生になり寮に入りました。

二人部屋の同室の友達と朝ごはんをつくりました。

キャベツの千切りとふわふわの卵焼き。

 

結婚してもずっとずっと卵焼きの味付けはほんのり塩味でたが、娘が結婚し丹那様と一緒に帰ってきたとき「美味しいよ」と言ってつくってくれた卵焼き。

私の味とはちがいました。

丁寧につくってあり、とても美味しかった。

負けました。

その後、長男も結婚しました。嫁は甘党でした。

私の卵焼きの味が変わりました。

 

鳥インフルエンザの影響もあるのか、卵の価格がついに上がりました。

私は小さい卵で我慢するようにしています。

でも、考えてみてください。

卵の値段って、私が子供の頃からほとんど変わっていなかったように思います。

子供の頃は5つづつを新聞紙に包んで販売しておられました。

卵を買いによくお使いに行きました。そして大事に大事に卵を使っていました。

卵は10個200円くらいのものだったように記憶しています。


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母がつくったおでん。

小さいからだで、つくる料理は薄味でダイナミックです。

母がつくるものはいつも一味ちがいます。