3月9日 空き家問題

先日、ニュースで

“空き家対策強化、管理不全は固定資産税減額解除改正案閣議決定”という放送がありました。

今までは空き家であっても住宅と見なされ、固定資産税が減額されていました。しかしそのために放置される空き家が増えた。

だから今度は放置してひどく荒れてしまった空き家に関しては減額しない措置を取るというものです。

 

何か変だと思いませんか?

 

まるで空き家を理由もなく放置している。それは悪いことだから、ペナルティを与えますと言わんばっかりです。

 

 

なぜ、放置してしまうのか?そこを考えないといけません。

 

わが家のすぐ近くに家の中から木がはえていて、お化け屋敷ののような空き家があります。

そこの横を通るのはとても気持ち悪いです。

 

11年前に古ぼけたその空き家のことが町内で問題になりました。

当時、主人は町内の役員をしていました。

主人は仕事が忙しいので、私がその空き家の所有者の方を探し連絡を取りました。

 

所有者の方や親戚の方に空き家の現状をお伝えしました。

町内で問題になっている旨を伝えるのですが話が進みません。

 

役員の任期がおわり、その後の3代の役員の方にも引き継いでもらうべく、連絡しましたがどうにもなりませんでした。

 

行政に相談しても、解体を強いることはできないということでなんの進展もありませんでした。

 

この事を通じて私が感じたのは、

所有者の方は解体するのに沢山のお金がかかるのでそれが負担なんだなということでした。

行政は現場確認はしてくれても、所有者との交渉は全くしてくれません。

 

私は困り果ててしまいました。

 

町内の人に相談してみました。

町内の集まりで出てきた問題なのに、町内の人たちの協力もありません。

何となく無関心な感じです。

「あんたのとこが一番近から、あんたがなんとかするしかない」とまでいわれました。

 

主人がしばらくそのままにしておこうというので、私はもう関わらないことにしました。

 

そのまま10年の月日がたち、ますます廃墟化していく空き家。

“椎ノ木が廃墟を覆うその上を蔓を伸ばして藤の花咲く”

 

自分が住んでいるところはきれいな方がいいと思い、もう一度行政に連絡してみました。

 

所有者(今は不動産業者になっている)に連絡して解体の交渉をする。

しかし、すぐに解決するのは難しいということでした。

 

一年たちますがまだ進展はないままです。

 

そんな中での、このにニュースです。

 

政治家は空き家の所有者が支払わなければならない税金の負担を少なくするためだけに空き家を放置しているという前提で、ペナルティを与えて空き家対策を強化しようとしています。

 

それは間違いだと思います。

 

全国的に空き家は増えるいっぽうで、老朽化もますますひどくなってくる。

 

たいがいの国民は、日々の生活に負担が多い中で、空き家を取り壊して更地にするほどの余裕がないのです。

 

 

面積によりますが、取り壊すだけで何百万というお金がかかります。

 

国は借金だらけの中でも、補助金を配りまくります。

そんな資金があるのなら空き家の解体費用を貸し付けて少しでも解体してもらえるように取りはからうべきです。

 

少ない利息で良心的に資金を貸してもらえて、少しづつの返済でいけるのであれば何とかしようとする人も増えるはずです。

 

金融機関も儲かりそうなところばかりに貸し付けをするのでなく、社会貢献のために貸し付けるべきです。

 

これからは環境問題に投資することが大事な気がします。

 

お金儲け第一主義の時代はもう終わっているのではないか。

 

価値観を転換するときがきているのではないか。

 

みんなで考えれば、今までとは違ったシステムが作れるのではないか。

 

それを模索しているのが今の時代なのだと思います。

 

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天体望遠鏡の覗いてみるところにスマホをあてて撮った月の写真です。

スマートフォンの性能の良さに主人は感動していました。